安部式波動感知法

安部式波動感知法とは、物質に内在されている邪気の判定や物質との相性の感知、及び自分や相手の身体の異常発見を感知する方法のことを意味する。では、どのようにすれば感知できるのか。もちろん技術的な習得も必要だが、それ以上に重要な要素があるとすれば、それは、一瞬だけ自分を透明な鏡にすることである。そうすれば、対象物の様々な気の波動がくっきりと自分の身体に内在されている鏡に映し出される。

ひたすら信じる心、素直な心のある人程、透明な鏡になりきることができよう。故に、透明な鏡になりきれることが安部式気功透視術の極意なのである。

 

物質邪気判定法

最も簡単な邪気判定

安部式気功透視術の基本となる邪気判定についてその方法を説明する。まず、指が最も簡単に開く物、人の身体にあまり良くない有害な物を数種類準備する。ここでは邪気という有害物が多く含まれているタバコを用いて、AHC式を指で作り、目の前のタバコを見ながら、指が開くかどうかという実験をする。

<AHC式の動作手順>   

 AHC式を指で作る。AHC式の形の位置がお腹のおへそ辺りにくるようにする。組んだ両手をお腹に付けておくと安定する。

 目の前のタバコを見ながら全神経を集中させる。

※ できるだけ自分の手は見ないようにする。

 対象物を見ながら、右手を右側の方向に軽く引っ張る。

※ 引っ張る方の右手は身体の脇から離れてもよいが、左手の腕(肘から上)は身体の脇から離さない。

※ 強度1の力で何度引っ張っても左手の指が開かない場合は、強度2の力で引っ張る。

※ 右手指で引っ張る力だけを変える。左手の親指と人差し指で作った指の輪の力加減は、常に一定を保つようにする。

 AHC式を作った後、対象物を見て、ワン、ツウ、スリーのリズムをとりながら、スリーで引っ張る。これは以前、私がやっていた方法である。

※ 右手で引っ張った時に右手の輪が外れたり、崩れないように引っ張るようにする。

 右手で引っ張った時、左手の指の輪が瞬時に開いた時は、左手の指の輪を開いた状態にしないで、すぐに左手の指の輪がくっ付く状態にする。左手指にはそこそこの力が入っているので、右手の指で引っ張った時の反動ですぐに指がくっ付くはずである。

(真上からの写真:組んだ両手を引っ張った後の互いの指の輪が離れた状態)

この動作を左手の輪が開くまで何度も繰り返す。そして指が開いた時の力加減の感覚を身体にしっかり覚えさせておく。タバコや風邪薬の場合は、ほとんど引っ張るという意識がないほど、簡単に指が開くはずである。

何度やっても簡単に指が開くようになったら、次は身体に無害な食品を準備し、同じ手順で指の開閉を試してみる。どんなに力を入れて引っ張っても、なかなか開かないという体験をする。基本形はこれだけでよい。

何故、身体に有害な物質のみ簡単に指が開くのだろうか。それは、まだ科学では解明されていない人間の身体に備わっている防衛的能力であると考える。まず初めに、視覚でモノを認識すると同時に、形や色だけでなく、中身の成分の波動(情報)まで瞬時に目で感じ取り、その波動を目から脳に直接伝え、それから脳が判断し、人間の身体の一部である手を通して、対象物が有害か無害かという判断を出すという仕組みと考える。

タバコの場合は、もともと人の身体に悪い物という先入観がある為、指が開きやすいという捉え方もできる。先入観を持たれない方法でやっても結果は同じである。それは中身が全く見えないように、何かに包んで行うという方法である。有害な物、無害な物を視覚で分からないようにして、AHC式で完全に見分けられるように何度も練習する。

この安部式波動感知法を完璧にマスターすれば、後はその応用だけである。

 

水の邪気比較判定

食品の種類は豊富に存在する。食品は酸素の次に必要な命の糧でもある。だがその命の糧である食品は、身体に何らかの良くない邪気を発している物質が含まれていることが多い。邪気を発していない食品を見つけることの方が難しい。ここでは、一般の家庭で使用される水道水と市販のペットボトル入りのミネラルウォータを使って、どちらが邪気が多いかという邪気比較判定の方法を述べるものとする。

<水の邪気比較判定法>

 水道水をペットボトルに入れる(一本のみ)。市販のミネラルウォータ(できれば海洋深層水)を一本準備する。

※ 先入観が入らないように、全く同じペットボトルに移し変え、どちらが水道水か分からないようにする。

 約1m(対象物が認識できる距離ならもっと離れても可)離れた自分の正面の机上に水の入ったペットボトルを置く。

※ 波動が共鳴することを防ぐ為、二本のペットボトルの距離を50㎝以上離す。

 AHC式を作り、目の前にある二本のペットボトルに入っている水の邪気の量の判定をAHC式の動作手順で行う。結論的には水道水の方が邪気が多いので、指が開きやすいという実感を確認できればよい。

水以外の様々な食品も同様に感知判定する。ただ、水道水ばかりでなく、邪気の有無や量の感知判定が確認できたからといって、すぐに病気を引き起こすような身体に悪い物質とは言えない食品も数多い。また食品に含まれる邪気は、自分に害があっても他の人には害がない場合もあるし、その逆もあることを認識してほしい。

食品以外の物質、例えば機械類や建物、自動車、電化製品、健康器具等、種類や大きさに関係なく、形ある全ての物をAHC式で感知測定することも可能である。共通して、自分に害のある物質は指が開きやすくなるし、害のない物ほど指は開きにくくなるという現象が起きる。

 

物質・食品相性判定法

栄養補助食品の相性判定

栄養補助食品は、歳を取り、病気に病んでいる人ほど利用する割合が多くなる。その数は一~二種類、多い人は五種類ほど摂取していると思われる。日本の市場には、数千種類もの栄養補助食品で満ち溢れている。それぞれの食品の効用が載っている本も数多くある。健康に病む人は西洋医学だけでなく、栄養補助食品に頼る人も多い。

どのような栄養補助食品も、どれだけ効果があるのか使ってみないと分からない。数ヶ月、また一年間使用しても効果が判断しにくい場合がある。もし使う前に、自分にその栄養補助食品との相性が合うかどうか判断できれば、少なくとも無駄なお金を使わなくて済む。

相性の合わない物は効果もあまり期待できない。栄養補助食品から発せられる気が、自分の体内へ吸収されなければ意味がないということである。数多い中から、自分に最も相性の合う栄養補助食品を見つけることができれば、大抵の身体の異常は向上できよう。

  どうすれば自分に合う栄養補助食品を見つけることができるのか。その判定方法は、前述した食品等の邪気判定法と全く同じ方法で行えばよい。物質・食品相性判定法では、対象物が自分の身体に向上的変化を与える物かどうかを判定するという、一対一の関係で波動を感知測定する方法である。

 

相性判定の具体的手順

物質・食品相性判定は自分だけでなく、自分以外の使用者(使用予定者)である第三者と、対象物から発せられている波動が合うか合わないかを感知判定する方法である。検査する対象物は何でもよい。ここでは栄養補助食品を例にして相性判定の手順を説明したい。

 

<栄養補助食品の合性判定>

 第三者(対象物の栄養補助食品を摂取している人や摂取予定の人)の波動と机上に置かれている栄養補助食品から発せられている波動を確認する。人の波動は身体の至る所から発せられているが、一番気が強く発せられている場所として相手の額の中央を目視する。その後、栄養補助食品を目視する。数回これを繰り返す。

※ 自分との相性については、対象物を目視しながら行う。

 AHC式を作り、栄養補助食品と第三者を目視しながら指が開くかどうかを調べる。これを数回繰り返す。何度やっても開く場合は相性が合わないということであり、指が開かない場合は、相性が合うということになる。

食料品売り場で野菜類を選ぶ場合、農薬や添加物が含まれていると身体に悪い影響を与える為、指が開きやすくなる。最近は魚介類も指が開く場合がある。判定は数秒でできるので、様々な飲食物を使ってAHC式で実験するとよい。

食品以外でも指が開かなければ、自分にとっても使用する人にとっても相性の合う物ということであり、効果も期待できよう。

このAHC式の最大の利点は一人だけで、しかも数秒で簡単にできるということである。

 

人との相性判定法

人との相性が合うかどうかもこの方法で判定できる。お付き合いしている相手との相性の良し悪しを調べたいと思う時、その相手が傍にいなくても、相談者に相手の顔を思い浮かべてもらうだけで、相手の波動を相談者を通して感知し判定できる。

指が開かなければ相性が合うということである。相手の顔写真を見ながらでもよいし、相手の所持品からでも波動を発しているので判定可能である。相性が合わない場合には幾つか理由がある。相手や自分、または両方に、何か相性を合わなくさせるような原因がある場合と他に原因があったりする場合である。それらが解決できれば相性が合うこともある。

 

<相性が合わない原因発見法>   

恋人同士の相性を判定する時、AHC式で何度やっても指が開くとする。二人は相性が合わないということになる。今までうまくいっていたとしても、やがて離れなければならない運命が訪れることが予想される。それでも何とかしたい場合には、その障害となる問題を解決しなければならない。

安部式気功透視術の応用編になるが、次のような方法で何処に原因があるのかを調べることができる。

 相手に何か原因があると仮定して、それが解決できたというイメージをする。AHC式で指が開かなければ問題はないが、もし指が開けば他に原因があるという判断をする。

 相手に原因がない場合は、次に自分に原因があると仮定して、それが解決できたというイメージを強く持つ。AHC式で指が開かなければ問題はなく、それでも指が開くようであれば、相手にも自分にも原因があると判断する。

 相手にも自分にも両方に原因があると仮定して、それが解決できたというイメージを持つ。AHC式で指が開かなければ問題はなく、それでもなお指が開くようであれば、他に原因があると判断してよい。この場合、第三者に原因があったりする。

 イメージを強く持ち、そういう気持ちになりきることができれば、何処に原因があるか判定できる。そして原因の内容を知ることができれば、ほとんど問題を解決したことになる。「原因を解決したとイメージする」ということは十分、解決できる可能性があると判断してよいからである。

このように「イメージする」ということについても、安部式気功の重要な要素の一つなのである。

 

人体異常個所判定法

自分の身体の異常個所判定

これらのことができるようになったら、次は、人体の異常個所の有無についてAHC式で調べてみよう。まず、自分の身体の異常個所を確かめてみる。自分の身体なら、現在、怪我しているところや既往症についてよく理解しているはずだから、判定もはっきりできるはずである。

頭から順番に一箇所ずつ意識を集中させる。自分の身体は見えても見えなくてもよい。その箇所をイメージするだけでよい。最初から身体を細分化して測定するのは時間がかかる為、私の場合は身体を胸から上、胸から腹部、腹部から下というように大きく三つに分けて測定する。

 

<胸から上の異常個所判定法>   

 自分の胸から頭までをイメージして(触れてもよい)、両手でAHC式を作る。イメージしながら利き手の右手で(または逆手)で引っ張る。目は閉じてても開けててもよい。

※ 何度やっても左手の指が開かなければ、胸から上はほとんど異常なしという判定ができる。もし開けば、胸から上の何処かに異常があるということである。

 異常がある場合は、次に頭、頚椎、喉、右肩、右腕、左肩、 左腕、右胸、左胸というように順番にイメージして指を引っ張る。何処か一箇所が感知して指が開くはずである。

※ 仮に胸から上が程度こそあれ、全てに異常があったとしても「特に異常が大きい箇所」と自分自身に言い聞かせて測定すると、特に異常が大きい箇所だけ指が簡単に開く。

 何度やっても頭の部位が他の個所より、指が開きやすいとする。次は、頭のどの部位に異常があるかを調べる。順番に前頭葉、右側頭葉、左側頭葉、後頭葉、眼、鼻、口(歯)、耳というように一箇所ずつイメージしながら細かく測定する。

※ 何れか一箇所は異常を感知して、指が開きやすくなっているはずである。

※ より一層細かく測定したい場合は、右手か左手の人差し指で一箇所ずつ、自分の頭の各部位に直接触れながら測定すればよい。胸から腹部、腹部から下も同様に測定する。人体解剖図

で異常個所の正確な位置確認しながら測定してもよい。

 

人の身体の異常個所判定

自分以外の第三者の身体を判定する時は、自分の身体の異常個所判定法と同様に測定すればよい。AHC式は直接相手の身体に触れなくても、相手の身体の異常を判定することができる。自分の目で相手の身体の頭から足先を見るだけでよい。

 異常がある箇所は気の波動が乱れその乱れた波動を感知した時、指が開くのである。健康な部位は気が乱れていないので感知しない。つまり、指は開かないということである。さらに細かい異常箇所を調べるには、相手の身体を指先で軽く触れながらAHC式で測定すればよい。指で相手の身体に触れながら毎回AHC式を作り、測定していくことはやや大変であるが、正確な異常個所を見つけることができる。

中級編では、片手だけで測定できる内容になっている。自分の右手の指で相手の身体に触れながら、自分の左手に異常の有無を感知することができるというようなことが可能である。もちろん相手の身体に触れなくても、片手だけで測定することも容易にできる。

 

身体のツボから気が発生

  人の身体には無数のツボ(経穴)があり、そのツボの位置は大体決まっている。だが人によってはツボの位置がほんの少し異なる場合がある。AHC式で正確にツボを探し当てることができれば、針や灸、整体等の効果は非常に大きいと思われる。

西洋医学では、精密検査をする前に簡単な問診を行う。東洋医学の場合、西洋医学のような検査はできない為、問診に時間をかけ、様々な方法で相手の身体の異常を発見しようと努力する。顔診、舌診、触診等でもおおよそのことが分かる。

安部式波動測定術を確実に覚えることができれば、顔診や舌診、触診も生かしながら、ツボから発生している気の良し悪しを感知して、正確な異常個所を発見することが可能である。

 

相談者の過去の気を感知

この感知法は今までの邪気判定法を進化させたものである。若干の困難さも出てくると思われるが、マスターできれば次への大きな一歩につながる。相談者の現在の気を基に一年前、二年前というように過去を逆行させ、気の波動のバイオリズムをAHC式で感知測定する。

安部式気功透視術では、過去の気の大きさやバイオリズムまで感知測定できる。相談者の過去の気の波動が高い時は指が開きにくいし、低い時には指が開きやすいということである。それが何年前かということが判定できるのである。そのことをベースに、相談者の悩みに対する幾つかの指針となるアドバイスをすることができる。

しかし、過去の気の状態は分かっても、安部式気功は霊的な力や神仏に頼るものではないので、過去にどういうことがあったのかなど、具体的な内容までは分からない。過去の気を感知する方法は簡単である。相手の額の辺りを目視しながら、「この人の一年前の気を感知することができます」とか、「この人の一年前の状態が目の前にあります」とイメージするだけでよい。

もちろんその瞬間は透明の鏡になりきらなければならない。すると当時の気の情報がすぐに映る(感知する)ようになる。自分の過去の気がどういう状態だったかを自分で測定することも容易にできる。

方法は、「私の西暦○年○月の気を感知します」とか、「私の西暦○年○月の状態がここにあります」と思い込む。後はAHC式で指の開き状態を調べるだけでよい。もし、指が簡単に開くようであれば、当時の気のパワーが低かったという判断ができる。全然開かなければ、気のパワーが強かったということである。自分の過去の状態は自分がよく知っているはずである。当時の状況を思い出すだけで、自分の気が充実していたか弱っていたか簡単に確認できるはずである。

次に、自分や第三者の過去の気を知ることができれば、未来の気の状態も推測できるのではないかという発想もできよう。前述のような要領でAHC式を使って、未来の気の波動についても感知することができるかどうか試してみればよい。「○年後の自分・・・」というように調べていけばよい。

 

一個の細胞が健康状態を記憶

相手の身体の一部が見えていなくても、異常個所は直ちに発見できる。例えば、相談者を前向きの状態にしたままで、見えない後ろの部分の頚椎や背骨、腰骨等の状態が感知できるということである。下半身が机に隠れて全く見えなくても、内臓や腰、足の状態が手に取るように感知できる。相談者の身体の一部が少しでも見えていれば、他の見えない部分の異常個所が感知できるということである。

人間の膨大な細胞の一つ一つが身体の状態を全て記憶しており、その見えている箇所に意識を集中させることで、その箇所の細胞から発信される必要な情報を感知しているのであろう。人以外の物に内在している邪気というものは、食品で言えば人の身体にそれ程良くないとされる、様々な添加物や農薬類のことである。食品以外の物の邪気の説明については、第二章や第四章で概ね理解できよう。

以上、ここまでが安部式気功透視術の人やモノの気の波動を感知する基本である。忠実に何回も根気よく繰り返し、AHC式を会得してほしい。私は独学でこの方法を発見し、完全にマスターすることができた。更にまた、気を数値で表す方法まで会得できるようになった。問題はやる気であり、信じることである。

身体の異常個所を正確に感知できても、それだけではその部分の細胞がどれだけ弱っているのか漠然として分からない。そこでまた、次なる途方もない課題が出てくる。「もし、それを数値で表すことができれば、単なる異常だけでなく、もっと細胞の健康状態を詳しく知ることができるのではないか」という新しい課題も必然のように出てきた。

やがて、その課題も一年も経たない内に、難なく実現することができたのである。千の論理より、一つの実証である。それは誰にでも体感することができるものである。安部式気功透視術には、人知では計り知れない未知への可能性が数多く秘められ、その扉を開くことが可能なのである。