0.施術事例

 私が今までたくさんのクランケを施術した中には、奇跡とも思える体験事例も数多くある。以前、ブラジルのサンパウロに外遊したとき、サンパウロで有名な心霊治療をされるヒーラーのお手伝いをすることになった。一人のお年寄りが杖をつき、若者の介添えで痛々しそうに歩いている。足の脛に包帯が巻かれ、その部分が化膿しているのか、膿なるものがにじみ出ているのが見える。

○ 私はそのクランケが椅子に座ると、身体には触れず、30cmほど離れて指先から5分ほど気を放射させた。私がもういいでしょうと述べると、クランケはすっと立ち上がり、杖を持たず、介添えも必要とせず、すたすたと歩き始めた。会場に来ている他の数百人のクランケが一斉に拍手。ブラジルの人達にとって、気功なるものは初めての体験であったようだ。

 身体に触れずに痛みを取るというのはよくあることである。体内にあった小さな三つの癌の芽を一回の気功施術で消えたという事例もある。他にもたくさんの事例があるが、百の論より一の事例である。